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Roesong.com ROE05
1曲目、ケニー・ホイーラーかトマシュ・スタンコのようなトランペットが流れてきて、ちょっと観念系の入ったECM風作品かと思いきや、あにはからんや、思いのほかブルージーな曲展開で、ジャケットの群青や濃紺のカラーをイメージする色彩感と陰影美に溢れた秀逸な立ち上がり。
本作はカナダのピアニスト、Karel Roessinghの2006年作品。
最近一部でトレンドとなりつつある、ピアノトリオ・プラス・アルファの構成で、数曲にトランペットやサックスなどが加わります。
全曲オリジナルですが、輪郭のはっきりした良曲ばかりで、バークリー出身のミュージシャンにありがちな、小難しい曲を書くタイプではありません。
演奏活動以外に、テレビや映画音楽の仕事をしていることもあるのか、音楽自体が一人歩きしておらず、耳馴染みのよいメロディーが心地よい。
個人的にはハーフビター風味のジャズ・ボッサ「Out Of Time」と躍動感溢れるラテン・ナンバー「Flying Down To Rio」が気に入っています。
決して媚を売っているわけではなく、凛とした風情を感じさせ、独自の芸術性を保っているそのバランス感覚を評価したい。
じっくり聴き込みたい作品。

Karel Roessingh(p)
Joey Smith(b)
Josh Dixon(ds)
special Guests:
Gary Karr(b on 1)
Daniel Lapp(tp,peck horn on 1,4)
Paul Wainwright(ss on 10)

1 Before Dawn
2 Biodiesel
3 Rezoning
4 Cedars
5 Your Worship
6 Out of Time
7 Swedish Carz and Jeepz
8 So Sad, So Horrible, So Final
9 Flying Down to Rio
10 Three More
2006年作品
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