販売価格 3,000円(内税) 購入数

年末に試聴していて、ビビッときたのが、今日紹介する現在モントリオールで活躍している若手ギタリストのアルバム、Sylvain Cossetteの作品。
実は、元旦早々アメリカから荷物が入り、その中に入っていたのですね。
全員名前も初めて聞くミュージシャンばかりで、かろうじて2曲ゲストで参加しているアルトサックスのRemi Bolducだけ、Effendiの作品などにクレジットされているくらい。
しかも、ほとんどがオリジナル。（パーカーの「ヤードバード組曲」が演奏されています。）
売れない要素の2重奏なのだけど、これが思わぬ新年早々の収穫第1号となりました。
カート・ローゼンウィンクル、ベン・モンダー、ステイーブ・カルディナスあたりのファンに方ならば聴き逃さずにはいられないアルバムでしょう。
実際、ベン・モンダーとは、交流があるみたいで相当影響を受けているのが聴き取れます。
柔らかいハーモニーとスペースを活かした浮遊感覚溢れるところはとても似ている。
テナーサックスとのカルテット編成という点も、FSNTなので御馴染みの一連の現代ブルックリン派のミュージシャンによく見受けられる編成なのだけど、サウンド的にギターとテナーの組み合わせが、一番どこにでも行ける組み合わせなのだからなのだろうか？
4ビートによる、シングルノートプレイも決して超絶技巧ではありませんが、中々上手いです。
1曲目「ジャイアント・ステップス」にインスパイアされて書かれた「Another Step」は、ゆったりしたテンポからいつのまにかアップテンポに変化し、静かなる激情とでも表現しようか、Sylvainのプレイとアレンジがカッコいいです。
前出のパーカー曲は、予想に反してスローテンポで演奏。
サウンド的にまだ、完成されたものではないかもしれないけれども、Sylvainのサウンド指向とプレイ指向の狭間を進んでいくような行きかたには、新しい何かが生まれてきそうな気がする。

Sylvain Cossette(g)
Bruno Lamarche(ts)
Marc Lalonde(b)
Ugo DiVito(ds)
Rémi Bolduc(as on 3 & 6)

1 Another Step
2 Contrepoint #2
3 Incidence Majeur
4 Rêverie Mineure
5 Mystic Bossa Iii
6 9 à 4
7 Valse Pour Marie
8 Speedy Dialogue
9 Yardbird Suite
10 Berceuse Gitane

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