1970年、ベルギー生まれで、イタリアの血を引くMichel Bisceglia。端整込めた一音一音が、点々と絵具のように滲み、心地よい温もりと、独特の揺らぎを放つ2003年作品です。

1999年PYGMALIONレーベルからリリースされていたナタリー・ロリエルの代表作の一枚。この年には「ジャンゴ・ラインハルト賞」を受賞、乗りに乗っている頃のプレイが記録されています。

スペインはカナリア諸島出身のピアニストRicardo Curtoの初リーダー・アルバム。クールで現代的な洗練されたピアニズムとその裏に隠れたスパニッシュな情熱や哀愁味が素晴らしいです。

ノルウェー出身のピアニスト、Vojtech Prochazkaのピアノトリオ作品。ルパートを巧みに取り入れ、抽象ぽいフレーズとモーダルなラインを絶妙のバランスで組み合わせたアドリブが素晴らしい。仄暗いリリシズムに包まれたユーロ・ロマネスク溢れた詩的ピアノトリオ作品。

Carl Fredrik Orrje が、2003年ひさしぶりに録音したピアノトリオ作品。全曲オリジナルで固めていますが、肩に力もはいっておらず全くの自然体。

今回のエルサッサーはどこか落ち着いた印象で聴くことが出来た。彼の持つ優しい雰囲気が一層色濃くなっているというか。素晴らしく感動したのは最終曲「SOLVEIG'S SONG」、グリークの傑作だ。

チェコのEmil Viklickyの最新作がARTAレーベルより発売。モダンジャズ、クラシック、チェコの哀愁を帯びたフォーク・ミュージックの旋律を巧みに融合した独特のメロディーラインが印象的なオリジナルに、スタンダード、ジャズメン・オリジナルをバランスよく選曲。

イタリアの重鎮エンリコ・イントラが、G・トマーゾ、R・ガットーらベテラン3人で録音した最新ピアノトリオ作品。「歌（カンツォー二）序曲（プレリュード）夜間」と題されたタイトル通り、”歌心”と”夜の雰囲気”が横溢したクラフトマン・シップ溢れた逸品です！

バルセロナのピアニストJose Alberto Medinaを略したJ.A.M. TRIO の最新作が、スペインの新興マイナー・レーベルからリリース！知性を秘めたパッショナリアとリリシズムが見事に拮抗を保ち、現代スペインらしい洗練されたピアニズムが冴えわたったピアノトリオ作品。

この作品も「MOONKS JAZZ MUST 150」に選定されていまいした。アグレッシブな3者のプレイは、現代のピアノトリオ作品でしか耳の出来ないスピード感を伴うもの。

繊細なタッチの強弱、間をうまく生かした表現、アップテンポでの疾走感、リズムのバリエーション、コードプログレションの巧みな組み合わせ等々まさに練習のたまものであり、緩急自在のピアニズムはトリオ・フォーマットによって最高に発揮されます。

ドイツのマイナーレーベルからのピアノトリオ作品。パーカッシブな歯切れの良いリズム感覚とモーダルにハーモニーを膨らまし展開していく手法がとてもバランス良く共存している。簡単に言い切ってしまえばキース・ジャレット+ブラッド・メルドー÷2と言ったところか？

Patrick Tompert TrioのSatin Dollレーベル第3作目。選曲もオリジナルと有名スタンダードが半々くらいで、このトリオの信条とする「楽しくスイングする」スタイルの良いところがフルに発揮されています。

とにかくバラードが素晴らしい。これだけシンプルな中に人を惹き付ける演奏には滅多にお目にかかれないと思う。ジャケットとネームバリューだけでなく是非音を聞いてから判断してほしい、そんな一押しの作品です。

イタリアの新興レーベルJazz Eyesの新作は、レーベルと同じシチリア州パレルモ出身サルバトーレ・ボナフェレのピアノトリオ作品です！

彼女の才能が大きく開花したYVP第2作。ピアノトリオをベースに3管のアンサンブルが彼女のロマン溢れる楽曲に彩りを与え、瑞々しい生命力に富んだ作品となっています。

スペインの抒情派ピアニストXavier Dotrasの新作は、悲劇の画家ヴィンセント・ファン・ゴッホにトリビュートしたアルバム。流麗で淀みのないタッチで紡いでいく様は、少々フランス的なメランコリズムさえ感じさせる演奏となっています。

デンマークの若手最注目ピアニスト、マグナス・ヨルトのSTUNT RECORDS第一弾！伝統的なスタイルに新たな魅力を加えてオリジナルを創り上げるという感性の素晴らしさとジャズに対して純潔に真摯に向き合うことで創り上げられた作品。

エッジの効いた現代感覚あふれるトリオの中で、ある時はモーダルに、そしてある時はリリカルに、ピアノのダイナミック・レンジを存分に活かした緩急自在のジャズ表現を聴かせている。