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LP RUBEL / AS PALAVRAS VOL. 1 & 2 (2LP)

販売価格 5,150円(内税)
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MR.BONGO MRBLP306(2LP)
ブラジル音楽への回帰作であり、新たな代表作!
1991年、リオデジャネイロに生まれたフーベルは、音楽一家に生まれた。
大学進学を機に交換留学生としてテキサス州オースティンに赴いたフーベルは、2013年に1stアルバム『Pearl』を発表した。
発売当初はあまり話題にならなかったものの、2015年に「Pearl」の収録曲「Quand Bate Aquela Saudade」のビデオクリップが注目され、フーベルは早くも日の目を浴びることとなった(現在でもこの曲はブラジル国内で最も人気のあるフーベルの曲の一つだ)。
ブラジルの自然派化粧品メーカーである「Natura」から資金援助を受けたフーベルは、2018年には2ndアルバム『Casas』をリリース。
『Pearl』は、アコースティックサウンドを基調としたフォークアルバムだったが、『Casas』はヒップホップやエレクトロニクス、管弦楽器を大胆に取り入れたチェンバーフォーク作品となった。
この作品は日本でも高い評価を受け、2018年の「ラティーナ」主宰「ブラジルディスク大賞」では関係者投票で1位を獲得した。
しかし一方で、『Pearl』と『Casas』は、フーベルが幼いころから聴いてきたというブラジルの伝統的な音楽の要素は明らかに希薄だった。
もちろん、『Casas』の制作過程でインスピレーションを受けたアーティストはフランク・オーシャン、チャンス・ザ・ラッパー、ボン・イヴェールといったアーティストたちであったというから、全く不思議なことではない。
このような英語圏のアーティストたちへの傾倒の反動だろうか。
『Casas』に続くフーベルの3rdアルバム『As Palavras, Vol.1 & Vol.2』は、明らかにブラジル音楽への回帰作となった。
なお、本作は意図的にDisc1とDisc2の2つに分けられている。
Disc1では、『Casas』ですでに試みたようにヒップホップ以降のブラジルのポップミュージックに接近しており、どちらかといえば陽気な曲が多い。
一方、Disc2では、静的な、内省的なバラードが多い。
ブラジル音楽の静と動を取り込み、最先端のサウンドを吸収する一方で伝統への敬意を込めた壮大な物語を創り上げたのである。

パゴーヂ・バンド、Grupo Revelaçãoの元メンバーであるシャンヂ・ヂ・ピラーレス(昨年、カエターノのカバーアルバムのリリースで話題になったアーティストだ)をフィーチャーした「Grão de Areia」は、まさにこのアルバムを象徴するような曲といっていいだろう。
サンフォナの穏やかな音からゆるりと始まったかと思えば、途端にサンバに変貌し、聴き手を歓喜の渦へと引きずり込んでいく。
このアルバムで新たに取り入れられた音楽の要素として特にフォホーとサンバが挙げられるが、この曲はまさにその両者を絶妙なバランス感覚をもって折衷してみせた名曲中の名曲だ。
3曲目「Não Vou Reclamar de Deus」は、同じくリオの新進気鋭のアーティストであるアナ・フランゴ・エレトリコのプロデュース曲。コーラスによってドラマティックに彩られた終盤の高揚感はたまらない。
レコードにおけるDisc1も中盤にさしかかると、アルバムの空気は一変する。
DJ Gabriel do Borelによるプロデュース曲「PUT@RIA!」では、BK、MC Carolといった人気ラッパーたちを客演に迎えている。
前作『Casas』でもRincon Sapiência、Emicidaいったラッパーをフィーチャーしていたように、「ヒップホップとMPBの融合」というコンセプトは今作でも健在だ。
次曲「Rubelía」は、本作の制作過程で大きな影響を受けたというRosalíaへのオマージュ曲(タイトルは見ての通りRubel+Rosalía)。
レゲトン風のインストトラックとなっている。フーベル、マームンヂ、カルロス・フフィーノの共作である7曲目「Posso Dizer」は、打って変わってトラディショナルなサンバだ。
子どもの無垢な歌声が良いアクセントになっている。
レコードにおけるDisc2の開幕を飾るのは、リニケルとルエジ・ルナが参加した「Torto Arado(曲がった鋤)」だ。
この曲のタイトルは、イタマール・ヴィエイラ・ジュニオールによる同名小説のタイトルに由来している。
2021年にベストセラーとなったこの小説は、家父長制社会が内包している暴力性に対する批判を内包している。
フーベルもまた、本作で伝統に回帰してはいるが、悪しき伝統に対しては「NO」を突き付けているのである。
ミルトン・ナシメントを客演に迎えた「Lua de Garrafa」は、クルビ・ダ・エスキーナへの賛歌だ。Disc2中盤の「Amor de Mãe」は、母への愛が込められた素朴ではあるが胸を打つバラードだ(後半でうっすらと聞こえてくるのはフーベルのシングル「O HOMEM DA INJEÇÃO II」)。
アルバム終盤の「Assum Preto」と「Forró no Escuro」は、どちらもフォホーの音楽スタイルを確立したルイス・ゴンザーガのカバー。
「Assum Preto」でボーカルを担当しているのはバーラ・デゼージョのドラ・モレレンバウムだ。
折衷的であるということは、常に分裂への可能性を孕んでいるということでもある。
しかしフーベルは、決して分裂することなく、ブラジルの伝統音楽とヒップホップ以降のブラジルのポップ・ミュージックを懸架し、一つのまとまった作品として提示してみせた。
彼のブラジル人としての民族的アイデンティティー、伝統への真摯な眼差し、現代のポップ・ミュージックやトレンドへの感度の高さ。
本作はそのすべてが緻密に表現された一大傑作だ。『Casas』に続くフーベルの「新たな代表作」。そう呼んでしまっても何の問題もないだろう。

1. Forró Violento (Instrumental)
2. Grão De Areia
3. Não Vou Reclamar De Deus
4. Toda Beleza
5. Put@ria!
6. Rubelía
7. Posso Dizer
8. Vinheta As Palavras
9. As Palavras
10. Forró Violento
11. Torto Arado
12. Lua De Garrafa
13. Na Mão Do Palhaço
14. Doutor Albieri
15. Samba De Amanda E Té
16. Amor De Mãe
17. Vinheta As Palavras II
18. Assum Preto
19. Forró No Escuro
20. Toda Beleza (Pelos Loirinhos)





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